【全24本】ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンだったアレコレ2025年10月
10月1日(水)Global Voices「ゲイのペンギンカップルの実話を元にした絵本に賛否あり 学校での閲覧禁止が物議をかもす」
閲覧を禁止するなんてそんなバカな!と思ったけど、これが差別の本質なんだろう。この絵本は実話。しかも愛情についての物語。でも、反対派は現実を見ようとしない。というか、自分ではなく現実の方を変えようとしてくる。こりゃ話があわないわけだ。OK。そういう人もいるだろうよ。でも、分かり合えなくても、傷つけ合うのはやめよう。それができるかどうかこそ、教育なんだと思う。このコロニーのペンギンたちは、パパペンギンたちを攻撃したりしてない。それについてどう思うか、きいてみたいもんだ。
10月2日(木)ABEMA TIMES「「人生の選択肢に結婚はなかった」セクシャリティは"ゲイ"のイラストレーター、女性との入籍を決断した理由を告白」
「結婚できるゲージが溜まってるよ、人間関係のゲージが」いいフレーズ。そもそも結婚って、一人では生きづらい人間が誰かと一緒に生きていくための制度だと思ってる。だから愛情もそうだけど、友情や信頼関係、尊敬みたいなものがとても大切なんだと思う。逆に言えば、それがあるなら誰と結婚したっていいじゃない。素敵なカップルだと思ったし、こういう多様な結婚のあり方がもっと増えるといいのにね。
10月3日(金)「社会を楽しくする障害者メディア コトノネ」
今朝の日経新聞で、障害者の働く姿を伝える季刊「コトノネ」のことを知った。11月の第56号で休刊するらしい。恥ずかしながら、この記事で初めてコトノネのことを知ったのだけれど、表紙の写真がとにかくいい。さらにInstagramにアップされている写真も素敵。記事も素敵なのだろうと思えた。一度読んでみたいと思ったら、私がよくいく書店でも売ってた。不覚。今度買って読んでみよう。
10月5日(日)座・高円寺 劇場へいこう!「夏の夜の夢」
素晴らしすぎた。家族で観に行ったんだけど、あれほど手話が多用された演劇だとは思ってなくて。公式サイトにも書いてなかったはず。手話通訳や字幕タブレットも用意されてたんだけど、それ以上に手話とろう者がバリバリ活躍してたのが印象的。これが自然。だってろうの方はいて当たり前だから、舞台にいても当たり前。子どもたちも大人もロックしてたよ。うちの娘はまた来たいって言ってたし、後ろの先の子はリピーターだった。それも納得の舞台だった。
10月6日(月)Spotlite「視覚障害・ロービジョンの私が認知症の父を介護する。自分の心を守りながら、衝突を減らす工夫とは」
とても読み応えのある記事だった。なんというか、希望を感じるというか、人間の知恵を信じる気持ちを思い出すというか。弱視のブラインドライターさんが認知症の父上を介護してきた話。工夫と気づきの連続だったとのこと。静かで読みやすい筆致で、とても染み入る内容だった。人は助けられたり助けたりを通して、助けられているのかもしれない。
10月7日(火)BUSINESS INSIDER「日本橋を“AIじゃない”ロボットがガイド?三井不動産とオリィ研究所によるインクルーシブ観光体験」
かつて娘と分身ロボットカフェに行ったことがあって。それはもう楽しい時間だったし、娘も大盛りあがりだった。それの観光ツアーが出た!肩にロボットを載せて観光する。ロボットのパイロットは障害のある方。お喋りしながら街を歩く。これが楽しくないわけないじゃん!絶対に娘と、できれば彼女の友達もつれて行く!楽しみ!
10月8日(水)ePARA「ePARA、10月8~10日「H.C.R.2025 第52回国際福祉機器展&フォーラム」にてeスポーツ体験ブースを運営」
福祉機器展にeスポーツが!バリアフリーeスポーツの可能性の広がりよ。夢あるわ。でもこれは単なるゲーム機器の進歩というだけでなく、認知とアクセシビリティの技術的挑戦でもある。そこには多様な身体的特徴への追求と理解がある。画面の中の戦いがフェアであるために、そこまでのアクセスを多様にする。実はこれ、教育や就労にもつながる考え方。バリアフリーeスポーツの応用がもっと広がるといいよな。
10月9日(木)Spotlite「みつきガイドヘルパー研修<中級編> 言葉で「映像」を届ける技術を学ぶ!「情報提供」研修レポート」
音声ガイドを学習中の身としては、とっても勉強になる記事だった。主語が先。スポーツ実況が参考になる。ガイドの主観は排除しなくてよし。ガイドを作る前に3回映像を見る(物語の把握、不明点の整理、ガイドをイメージ)。これ、私が学習ノートにメモってたことと同じだった。間違ってなかったみたい。試行錯誤してみるもんだ。嬉しい。なんか頑張れそう。
10月10日(金)すなひで氏のnote「演劇「夏の夜の夢」の中のジェンダー/セクシュアリティに関する「笑い」」
とても学びになり、反省しきりの記事だった。実は私もこの舞台を観に行っていた。もしかすると同じ日だったかもしれない。すなひで氏は劇中のジェンダー/セクシュアリティ表現およびその「笑い」の作り方について、とても辛い気持ちになり、心を挫かれたとのこと。シェイクスピアという作品性も織り込んだうえでの考察は、まったくもって納得できるものだった。しかしとても恥ずべきことに、私はこの記事を読むまでその問題箇所に気づかなかった。これはおそらく、私が(とある勉強のため)ろうの方の字幕タブレットに目をやりながら鑑賞していたからだと思う。いや、そうでなくても気づけたかどうか。浅い見方しかしていなかった自分を恥じた。同じものを観ながら、これほど受け取るものが変わる。それに気づくことの難しさも痛感した。自分は日々の生活で、これと同じ「気づかないという過ち」をおかしてしまっていないか。とても不安になった。
10月13日(月)東京都渋谷公園通りギャラリー「アール・ブリュット巡回展2025 既知との遭遇」
行った!すごかった!すさまじかった!とくに嶋暎子さんの作品。娘も呆気にとられてた。作品を前に立ち尽くしちゃって身動き取れなくなったの久々だよ。私はアートに常軌を逸したものを求めてるんだと確信した。12月までやってるからまた行こう。
10月14日(火)美術手帖「櫛野展正連載「アウトサイドの隣人たち」:終わりの始まり、創作の輝き」
70歳で他界された小高正道さん。氏が亡くなる直前から描き始めた絵が、ポップにして強烈。70歳でこれを描けるなんて、どんな感性の方だったんだろう。創作は勇気が要る。でもそれを軽々と超えた作品は、凄みすら感じる輝きを放ってる。自費出版された本のタイトルが「何じゃコレ ヘタでクレ(クレィージィー)」というのもパンクな感じ。これだから、アウトサイダー・アートに惹かれてしょうがないんだよ。
10月15日(水)渋谷ジェンダー映画祭〜対話のある映画祭〜
今年は11月14日(金)〜16日(日)に開催。去年行ったときは、とても学びになったから今年も行きたいんだよな。今年は感想会もやるみたいだし。でもこの週末はデフリンピックと重なってる。金曜日の夜に行けるかどうか。がんばって調整しようっと。
10月16日(木)第20回難民映画祭2025
今年は11月6日(木)~ 12月7日(日)。劇場でもオンライでも。今こそ見るべき映画がたくさん揃ってる。オンラインでやってくれるというのが本当にありがたい。寄付付きチケットもあるし、無料でも見ることができる。去年観た作品は、今でも忘れられない。短編動画「リスト:彼らが手にしていたもの」だけでも見る価値あると思ってる。
10月17日(金)BEYOND STADIUM 2025~パラスポーツ広場~
11月1日と2日に開催。このイベントには一昨年、去年と参加した。そろそろパターンが見えてきたな、と思ったら、今年は少しリニュアル。2日間の開催。プログラムはキャッチーになってて、場所も西新宿の三角広場。こうやってマイナーチェンジとか試行錯誤を繰り返しながらファンを増やしていくんだろう。新宿ならフラッと遊びに行って見学して、そのまま他に遊びにいくこともできる。今、娘のチケットと一緒に予約した。パラスポーツイベントの進化を観に行こうと思う。
10月18日(土)分身ロボットカフェDAWN OriHimeガイドツアー
分身ロボットカフェ の OriHime ガイドツアー 行ってきた。障害や疾病により外での就労が難しい方が操作するロボットを肩に載せ、日本橋を観光するツアー。最高だった!これは面白い!パイロットさんのガイドがとても丁寧かつ楽しくて。日本橋という街が、すごく新鮮に見えてきた。いい買い物もできたし。人気なのも納得。その証拠に、小3の娘がどハマリした。楽しかった、また来たいと。小3女子が日本橋を再訪したくなるって、スゴいよ。今度は娘の友達も連れてきたいと思う。日本橋以外でも、いろんな街で展開してほしい。
10月20日(月)AERA DIGITAL「「知的障害のある子は野球ができない」の偏見を打ち破る 「甲子園を目指す」青鳥特別支援学校ナインが教えてくれたこと」
「「できない」と決めつけるのではなく、周囲の大人たちが「どうやったらできるか」を考えること。すると、子どもの可能性は広がっていく」本当にそのとおり。私はいわゆる体育会系出身の人が苦手。自分も運動部にいたことがあるのに苦手。なぜなら試合に勝つ→できる奴とできない奴の二限論で人を切り捨てがち、見下しがち、という人と多く出会ってきたから。それは会社という環境で顕著だった。名門や強豪校出身の人ほどそうだった。だからこういう運動部の話をきくと、本当に希望が湧く。スポーツって、できないことができるようになるのが楽しいんだと思うし、その楽しさが本質なんだと思う。その先に青鳥の勝利が訪れてほしい。
10月21日(火)映画ナタリー「BE:FIRST・LEO「見はらし世代」音声ガイドのナレーション担当、河井青葉によるバージョンも」
最高すぎる。音声ガイドは、登場人物の動きや表情、情景など、映像だけでは伝わらない“画の情報”を言葉で届けるもの。こうやって人気のある方に音声ガイドの声を務めていただくことで、映画を楽しめる人が増えるだけじゃなくて、音声ガイドの認知と理解も広がってほしい。ファンの方も一度音声ガイドを体験してもらえると、新鮮な鑑賞体験になるはず。映画館で鑑賞中にスマホを使っている人がいたら、ムカついたり注意したりする前に、一瞬だけでいい、使ってる人をよく見てみてほしい。もしかしたらスマホで映画を見ている人かもしれないから。子どものユーザーもいるよ。
10月22日(水)Yahoo!ニュース「日本初の女性首相誕生。その陰でLGBTQの権利に暗雲か」
いつか女性が総理大臣を務める日がきたら、それは日本が進歩した証拠だと思ってた。その頃にはきっと今より住みやすい日本になってるはずと思ってた。人権が確かなものになってるはずと思ってた。でも、なんか逆になってる。日本初の女性総理。こんなに嬉しくないなんて、思わなかったよ。
10月25日(土)産経新聞「パートナーシップ証明制度導入10年の渋谷区、映画イベント続々「LGBTへの理解促す」」
映画を使った研修っていいアイデアだと思ったんだけど、この手法はどのくらいメジャーなのだろうか。少なくとも私は映画研修をうけたことがない。渋谷区はパートナーシップ制度を早々に導入した自治体。その姿勢を今でも続けている、続ける努力をしているところがすごい。自治体は民間との癒着を避けるために所員は定期的に異動する。だから不断の努力が必要なんだ。そこまで仕組み化しているの、マジで素晴らしい。
10月27日(月)SPUR「日本初開催の【デフリンピック】は何を残せるか。デフ陸上・山田真樹さんが託す思い」
デフアスリートにして俳優。面白いキャリアの山田さん。演技と競技の共通点は「再現力」だという。全5ページの少し長い記事だったけど、まったく無駄のない、学びと情熱がぎっしり詰まった記事だった。SPURってオシャレ雑誌だったよね?こういうメジャー誌が熱い記事を書いてくれるの、なんか嬉しい。11月のデフリンピックは家族で行く約束してる。
10月28日(火)Impress Watch「ファミマ、オンライン手話通訳開始 デフリンピックと連動」
ファミマがデフリンピックに向け、会場周辺の48店舗で、オンライン手話通訳サービスを導入。コンビニ業界初の取り組み。実施期間は11月4日~30日、サービス提供時間は9時~18時。アプリのインストール不要。店舗の二次元コードをスマホで読み込むこと、ブラウザで手話通訳者につながる。素晴らしい。手話通訳者が必要なので、継続期間やサービス時間には限りがあるか。手話通訳はもしかすると今後、AIが可能性を切り開く領域になるんじゃないか。
10月29日(水)品川区「写真展「働くろう者を訪ねて」」
マガジンハウスの「福祉をたずねるクリエイティブマガジン こここ」で連載されている「働くろう者を訪ねて」の写真展が11月3日から9日まで東京・品川で開催される。写真家・齋藤陽道の写真が並ぶ。この連載も好きだし、齋藤さんの作品も好き。これは行かねば。
10月30日(木)読売新聞「「デフフッド」――ろう者の自己探求を支援したい…聴覚障害教育の現場を棚田茂さんに聞く」
学校では幼児・児童・生徒が自分探しをしながら「ろう者になること」を支援している。聴者も「声」をめぐる「オーディズム」に注意が必要。目から鱗が滝のように落ちた記事だった。そうか、ろう者は”なる”ものなのか。獲得するものなのか。聴者も本当はそうなのかもしれない。聞こえることと、聞くことは、本質的には違う。聞こうとすることで、聞くを身につける。それを意識していないだけ。意識していないからオーディズムという特権にも気付かない。私だって英語ばかりの環境に放り込まれたら手も足も出ない。それに似ているのかもしれない。ろう者を知ることは、自分を知ることなのかもしれない。そういうところから理解を深めていきたい。
10月31日(金)こここ「小さな美術館10年間の“手さぐり”を、11名のゲストと振り返る。書籍『はじまりの美術館──社会福祉法人が手さぐる地域とアート』出版」
知的障害者や発達障害者の支援に長く取り組んできた〈社会福祉法人安積愛育園〉が運営する「はじまりの美術館」。ここ以前からとっても興味があって。いまだに行く機会を作れていないのだけれど、せめてこの本は読もうと思った。そもそも美術館とは?そもそも福祉とは?そもそも表現とは?そもそも地域とは?そもそも復興とは?哲学的な問いが、事業の運営の根本にあることがすごい。まして、運営者はみなさん美術館運営の素人。それもまたすごい。いや、素人だからこそできたことなのかもしれない。あとなにより、この建物が素敵なんだよなぁ。
すでに登録済みの方は こちら