【全34本】2025年3月ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンだったアレコレ

2025年3月に私が出会った、DE&Iに関係するニュース、映画、本、イベントなどについて日付ごとにまとめています。
草冠結太 2025.04.01
誰でも

3月3日(月)Yahoo!ニュース「車いす男子、鈴木朋樹が大会新記録で連覇達成!【東京マラソン2025】」

これ生で観戦に行きたかったな。沿道で観たって、レーサーは猛スピードで通り過ぎて行く。一瞬で。でもそれを目の当たりにする体験がいいんだよ。目にも留まらぬものを、目の前で観る興奮。大会の開催は3月2日。この記事は当日の13時に配信されてる。それだけ速かったってこと。ああ。子どもと行きたかった。鈴木選手おめでとう。

***

3月4日(火)カンパラプレス「「健常者が“車いすバスケ”をやって何の意味があるの?」——そう言われたら僕の勝ち。埼玉ライオンズのエース・大山伸明の覚悟と挑戦」

健常者として車いすバスケチームのエースを張る大山選手の記事。素晴らしい内容だった。健常者だから、と差別的な目にさらされる世界。こうやって常識を逆転させていくことが、パラスポーツの醍醐味。障害者選手ばかりが常識を覆すのではない。ここには多角的な視点があって、そうやって新しい何かが生み出されていく。とてもダイナミックだと感じた。

***

3月5日(水)第73回全国小・中学校作文コンクール 文部科学大臣賞作品紹介(要約)「自閉症を持つ私から見た日常」

この作文は、本当にすごい。とにかく掛け値無しに文章がうまい。しかも、発見に満ちている。「先生の声は、200メートル先の、遠くのトンネルの向こうから聞こえる感じで、なかなか拾えない」「私は自分の気持ちも分からない。心を自分に感じない。だけど、相手を泣かせた時は、私の目から涙が出てくる」「人の気持ちが分かりにくいけれど、人が嫌いではない」。真夜中に、仕事でヘトヘトになりながら、でも出会えて嬉しかった文章。生き様が、言葉に結晶しているよ。

***

3月6日(木)パラサポWEB「2026年はイタリアで開催! ミラノ・コルティナ2026パラリンピック早わかりナビ」

ちょうど1年後の3月6日に開会式か。正直、冬季パラは、生はおろかテレビとかでも観戦したことがない。今回は必ず観よう。冬季パラスポーツは自然の中で競う競技が多いから、風景として美しい。パリのときみたいに配信してくれるのかな。それと。新設されたのは、ミラノのアイスホッケー会場のみ。原則、既存の施設が使用されるとのこと。それも理知的でいいなと思ったよ。

***

3月7日(金)朝日新聞「障害の有無超えて、共に成長 スペシャルオリンピックス、あす開幕」

私は、知的障害者のオリンピック=スペシャルオリンピックスのことを何も知らない。だからとても勉強になる記事だった。過程や成長を大切にする。大会だけではなく日常の場づくりも活動の一部。順位や勝利に血道を上げる他のスポーツ大会とは、ちと違う。その点パラリンピックは、陸上・水泳・卓球で知的障害者も出れるから、一歩進んでる気がするけど。でももしかすると、私がスポーツに求めてることは、SOに近いのかもしれない。明日からもニュースが出るといいんだけどな。

3月7日(金)朝日新聞「結婚願う同性カップル、取材し感じた「不平等」 高校生3人は動いた」

「両思いの相手と結婚できないのは不平等では」。シンプル。だからこそ真実。両思いってところにグッとくる。課題研究の取材として控訴審の傍聴まで行くこの御三方は素晴らしいし、平日に許可した学校もえらい。「日本における同性婚の現状などを説明するポスターやチラシを英語と日本語で作成。日本語のポスターを校内で掲示した」。ほかにも役所にかけあったり議員にメールを送ったり。ダメだ。この御三方を褒めてたらきりないや。

3月7日(金)Yahoo!ニュース「司法からさらに追い風。「同性婚」めぐる名古屋高裁判決を傍聴」

名古屋高裁は、同性カップルが法律婚を利用できないことは違憲とした。判決で特に画期的だったのは、「法律婚制度を利用できないこと」を憲法違反とし、別制度では解決にならないことを示したこと。裁判所の姿勢も前向きだった。最高裁でも違憲となる可能性が高くなってきた、と。素晴らしい。もう法制化しない理由がないよね。もともとないけど。早く法制化を。

***

3月8日(土)WIRED「ゲーム業界にも波及? 反トランスジェンダー政策への懸念を抱く開発者たち」

「トランスジェンダーの人だからこそつくれる表現は、この世界にもっと必要です」「差別主義者を怒らせるわけにはいかない。彼らはお金を使うから」とにかく多くの論点を含む記事だった。差別するやつもおかしいが、見殺しにする企業もおかしい。そういう会社の経営者は、ゲームから何を学んだんだ?ゲームってさ、新しい面白さを提供するもんじゃないのかね。インタラクティブだからこそ、次世代の何かを提示できるアートフォームなのに、それが金に媚びてどうすんだよ。金は過去にしか由来しないぞ。これ、トランプの反トランス政策の影響ではあるんだろうけど、もともともってた業界気質なのかもしれない。ゲームを作ってる人間こそ、ゲームを休んでいろんな人と出会ってほしいよ。とはいえ、今はいろんなゲームが出てる。理解と先見性のある作品もあるから、それも忘れちゃならない。俺はそっちを支持する。

3月8日(土)時事ドットコム「エノラ・ゲイ」写真削除か 同性愛と混同―米国防総省」

トランプ政権が多様性に関するコンテンツを削除する中、エノラ・ゲイも同性愛のゲイと混同されて消される可能性が出てきたらしい。冗談だろ。いや、デストピアはたいがい「冗談だろ」から始まるものかも。だから本当は笑ってられないんだけど。笑いで取り戻せる正気ってのもある。とりあえず笑っとこか。エノラ・ゲイだし。サイトから消したところで、ゲイも同性愛も世界には溢れてるんだけどね。自分たちが目を逸らせればそれでOKなんだろうね。トランプ政権の幼稚性がよくわかる記事。

***

3月9日(日)Tネット公式サイト「【活動報告】メディア向け勉強会を開催しました」

メディア向け勉強会「トランスジェンダーについて報じるために 2025年の課題と背景を学ぶ」を都内およびオンラインにて開催。70名以上が参加したとのこと。メディア関係者は意外と(でもないか)閉鎖的な環境で働いている。座学には限界があり、当事者からの話がすべてじゃない。まして国際情勢も絡んでくる昨今ならなおさら。だから、こういう団体のレクチャーは、とても大切だと思う。参加者70名の向こうには何千万の視聴者、読者、UU、PVがあるのだから。こういう取り組みを損得なしにやってる団体はマジで素晴らしいと思う。応援。

3月9日(日)朝日新聞「障害者の雇用、男7:女3の格差 識者「複合的な困難が置き去りに」」

障害のある人とジェンダーの課題について別々の施策がとられ、「障害があり、女性であること」によって絡み合う困難が置き去りにされている。障害の分野に限らず、複数のマイノリティ性をあわせ持つ女性の困難が見過ごされている。などなど、複合差別についての記事だった。マイノリティ性は誰しも複数あって、だから複数の差別を同時に受けることも大いにあり得る。私はこの複合性への配慮こそがDEIの本質の一つだと思ってる。これは女性についての記事だけど、実はすべての性別に関係する普遍的な問題を提起してると感じた。

***

3月10日(月)47NEWS「愛媛で初のLGBTQパレード 性的少数者、理解深めて」

これで四国の全県で開催されたことになる。150人が参加したとのこと。愛媛に限った話でもないんだけど、土地々々の風土はやっぱりあって、保守的なところはまだまだある。だから参加者の勇気に敬意と称賛を送りたい。活動は地域に働きかけるものだけれど、その影響は全国に広がる。全県でパレードされるようになったら、日本をつなぐリレー形式でやってみたら素敵かもね。聖火リレーなんかより、ずっと意義があると思うよ。

***

3月11日(火)朝日新聞「「聞こえていない」3歳でわかった難聴 外科医になった40歳の挑戦」

セルフ・アドボカシー(自ら擁護する)。今の自分に必要なのはそれだと思ったよ。俺は昨日から、いきなり左耳の聴こえが悪くなった。今朝、起床してもよくなってない。だから気のせいでもないみたい。たったそれだけでかなり不安なのに、先生マジですごいわ。

***

3月11日(火)TIME OUT TOKYO「元警察官・元消防士のゲイカップルが語る災害対策と緊急時のマイノリティーの困難」

プロとしての意見。セクシュアルマイノリティ当事者としての懸念。とくに東日本大震災についてのくだりはものすごい読み応えだった。ゲイカップルとして避難所でも家族でいられるか。切実。被災時は事情を抱えてる人ほど追い詰められてしまうから。そんでさ、誰もがなんかの事情を抱えてるものだよ。あの日、一瞬でも、他者に目を受けようとしたことを思い出した。俺たちにとっての教訓は、なにも防災に限ったことばかりでもないんじゃないか。

***

3月12日(水)@Living「「スペシャルオリンピックス」がめざす未来と今大会の見どころ」

この記事すげー面白い。なんでスペシャルオリンピックスが複数形なのか。などなど、初めて知ることだらけ。勝敗とか記録ばかり、つまりいつも誰かを追い抜くことばかり考えてるスポーツ観が苦手な私にとって、スペシャルオリンピックスの理念のほうがしっくりくる。観たいばかりじゃない、参加したくなる何かがある。トリノに行ってる選手にはエンジョイしてほしいな。

***

3月13日(木)Spotlite「視覚障害者がジムで運動するには?障害者専用のスポーツ施設やフィットネスジムも紹介」

数年前の記事だけど、とても面白かった。そりゃそうだよね。障害のある人もジム行くよね。というか、スポーツチームとかに入ってる人の数と比べたら、個人トレーニングの方が一般的なはず。ジムって意外と危なくて、ケガしやすい場所。しかも個々の身体と向き合うから、多様性が密集する場所でもある。だからそこで障害のある人が安全に、快適に過ごせるとしたら、それはみんなにとっての進化だと思う。

***

3月15日(土)「〈感覚の点P〉展」

東京都渋谷公園通りギャラリーで開催された、美術作家・今村遼佑と全盲の美術作家・光島貴之による、作品展示と感覚をめぐるリサーチの記録を報告する展覧会。一緒に行った子どもたちが、めちゃくちゃハマってた。やはり彼らの洞察眼はものすごい。秒で本質を見抜く。難しいタイトルのわりに家族で楽しめる展覧会だった。

***

3月17日(月)荻上チキSession「【前編・後編】社会学からひも解く〈恋愛〉第二弾〜アセクシュアル・アロマンティックについて知る(松浦優x荻上チキ)〜」

とても勉強になる回だった。前編はアセクシュアル・アロマンティックの基礎知識、後編は抱える問題や生きづらさについて。おおよその知識はあったつもりだけど、二次元の話が出てくるとは思わなかった。まずは正しい知識を得ることから。大事。そもそもさ。この生きづらさってさ。恋愛当たり前主義というか、そういう押し付けによるものなんじゃないかね。でさ、その押し付けって、他人の恋愛にどうこう口出す人が生み出すものなんじゃないかね。だとしたら、世の中が他人の恋愛に口出ししすぎなのかもよ。相手のプライバシーに踏み込まず、なおかつお互いの理解をすすめる。その術が教養なのかもしれない。と、無教養な私は反省してみたりする。

***

3月18日(火)荻上チキSession「【前編・後編】反DEIの動きを強めるトランプ政権〜いま、アメリカで何が(三牧聖子)」DEIは実践知。企業の真価が問われる時。

とても印象的なフレーズ連発の回だった。事態は深刻、でも実態は喜劇的なところもあるとのこと。私はトランプ政権が幼稚に見えていたんだけど、なんか符合した気がする。驚いたのは信仰庁が作られたとのこと。政教分離どこいった。あーそりゃこじれてるわ。

***

3月19日(水)集英社オンライン「泣きじゃくる子、悔しさから床を叩き大声を出す子も…北九州市で21年続く普通校の小学5年生による車いすバスケットボールの大会とは?」

やっば。まさか泣けるとは思ってなかった。足に障害のないこともたちが参加する車いすバスケ大会の記事。8チーム200人が参加したとのこと。「この大会のレガシーは子どもたちだ」ごもっとも。決勝以外は全員出場がルールというのも素晴らしい。こういうの関東でも盛んになればいいのに。さすが車いすバスケのメッカ・北九州だわ。こうやって障害の有無に関わらず、観たりプレーしたりする。そのいったりきたりがパラスポーツをメジャーに押し上げていく。一度、生で観戦したい。遠征してくれないかな。

3月19日(水)集英社オンライン「車いすに初めて乗った小学生が5ケ月間のバスケの練習で体得する「思いやりのパス」 北九州市で21年続く小学生車いすバスケットボール大会に密着した」

めちゃくちゃ尊い記事だった。大会の舞台裏、学びとして何を伝えているか。スポンサーのモリサワがどんな思いで大会を応援しているか。子どもの目線、親の目線。たった五ヶ月で人生は変わる。深まるのは障害への理解もあるけど、自分や他者への理解なんだと思う。それこそパラスポーツの本質なんじゃないか。この取り組みは本当にすごいぞ。もっと全国に知られてほしい。

3月19日(水)集英社オンライン「「なんで足がないんですか?」小学生から車いすバスケ選手への質問。その経験と交流こそが北九州市のレガシーに…市内の小学生が車いすバスケボールに燃える日」

3記事を一気読みしてしまった。。。それくらい読み応えのある記事だった。「車いすバスケといえば、北九州。その歴史をつくってきたのが足立クラブだった」へー!なんで北九州は車いすバスケが盛んなんだろうと思ってたら、やっぱオリジネーターがいたんだね。偉大。彼らがどのようにして車いすバスケの種をまいてきたか。そしてその種がいま、どう広がっているか。地道こそ王道。レガシーってこういうことなんだよな。

***

3月20日(木)パラスポプラス「日本一の力持ちを決める全日本パラ・パワーリフティング、6階級で日本新記録が誕生!」

パラスポーツのなかで、パワリフが一番好きな競技の一つなんだよな。筋肉一筋、底抜けに明るい感じがいい。写真にもその雰囲気が出てていい記事だった。俺がパラ・パワリフに挑戦した時は90kgまでだった。もうちょいいけたでしょって、インストラクターさんにもいわれたし、自分でも思った。次なんかの機会があったらリトライしてみよつっと。その前に生観戦したい。パラ・パワリフってお寺とかで競技会やってるんだよな。寺で力比べ。いい感じ。

***

3月21日(金)PR TIMES「LGBTQの子どもたちも、安心できる学校環境へ。「Ally Teacher’s Tool Kit:安心な学校をつくろう編」を無料公開」

200名の教職員・2,670人のLGBTQユースの声をもとに作成。教職員がLGBTQについて学び、安全な学校環境や相談体制を整えるための支援ツール。研修動画やハンドブック、ポスターなど17種類の資材を収録し、だれでも無料でダウンロード可能で、学校の先生にはDVDやハンドブックを含む製品パッケージを無料で送付される。まずは先生から。いや、先生のなかにも必ず当事者はいるから。こういうのとっても大切だと思う。

***

3月22日(土)LGBT.jp「同性愛「難民申請」訴訟2審認定で上告断念 国の敗訴確定」

読み解くのが難しい記事だった。裁判所が「帰国すれば同性愛であることを理由に、拘束や迫害を受ける恐れがあると評価すべき」とした、ということは分かった。国にとってはさ、たかだか一人の事案だろうよ。でも本人にとっては人生そのものの、文字通り致命的な問題でさ。チュニジアからきてまさか国と裁判することになるとは思ってなかったろうよ。国が人を見る解像度には限界がある。あてにできないからこそ、小さな事案で既成事実をつくるあことが大事なんだ。これも大事な大事なピースの一つだよ。

***

3月22日(土)映画「REASON」

おじさんたちがなんとかヒップホップの音楽活動をを続ける映画、としか言いようがない。部落や貧困など、いろんな問題が生きざまとともに描写される。ラストのライブシーン。みなさんカッコよすぎる。涙が止まらなくて焦った。今年はもうこれを超える作品に出会える気がしない。前作を大きく上回る内容だった。俺も明日からまた頑張るよ。彼らにとってヒップホップにあたるものは、俺にとってなんだろう。行き方を自問したくなる映画。終演後、拍手が起こってた。間違いなく名作だよこれは。

***

3月24日(月)BuzzFeed「教室の"多様性"ポスター、学校が撤去を指示。SNSで物議「『みんなウェルカム』の何がダメ?」」

アメリカが正気を失い始めている。なんて書くと語弊がある。そもそもアメリカに限らず「国」という巨大構造はどこも、多少なりとも狂ってるから。怖いのは、その狂気が露骨に人をご都合で動かそうとしはじめるってところ。自覚のない狂気は怖い。自覚のある狂気は、もっと怖い。開き直りと諦めによる思考停止がそこにある。俺も飲み込まれがちな人間の一人。気をつけよう。

***

3月25日(火)ハフポスト「「マイノリティを描いてくれてありがたい」の、その先へ。漫画「半分姉弟」の作者が「オワコンになりたい」と願う真意」

ほんとにその通り!としか言いようのない記事だった。私の娘のクラスにも、外国にルーツのある子が何人もいる。たぶん割合にして1割以上。娘はそれを意識している感じはない。そもそもマイノリティやマジョリティでクラスメイトを分けてない。当たり前だけど、その当たり前が大事。私はそれを尊重して大切にしているつもり。子どもが意識せずとももっているフェアな感覚に、親の私はアレコレ勉強しながらついていってる。この漫画も読んでみようかな。

***

3月26日(水)ハフポスト「【結婚の平等・大阪高裁も違憲】地裁を覆し、同性カップルの結婚を認めないのは違憲と判断。高裁5件すべてで違憲判決」

これで5高裁すべてで違憲判決。こうなると最高裁も違憲判決を出す見込みが高くなるのでは。早く同性婚が法制化されるといいよな。これでもまだ反対する人たちもいるだろうけど。実は官僚とか行政が、法律を変えるのめんどくさがってるのもあるんじゃないかと想像しており。かなリの大工事になるはずだから。めんどくさいの呪は侮れない。そんなとき、官僚や行政にいる当事者さんたちの行動力に期待せずにいられない。私たちの税金は世界をマシにする人のお給料であってほしい。

3月26日(水)オルタナ「JTB社長「DEIの旗は降ろさない」、多様性を原動力に」

そういえば、そうだよ。旅行業はもっとも多様性を求められる、というか本質にすえるビジネスモデルの一つだよな。だから「DEIの旗は降ろさない」と言い切ったJTBの社長はえらい。海外とのやりとりも多かろうに。当たり前の事を当たり前に言い切る。こういう会社が生き残る。さて、トランプの顔色をみて手のひらを返した会社たちはどうなるんだろ。引いた潮はまた必ず満ちるよ。変節しない会社とした会社。どれだけ信頼に差がつくか見もの。

***

3月29日(土)齋藤陽道の写真展「神話」

齋藤さんの写真展に行った。最高。映画「うたのはじまり」、こここでの連載「働くろう者を訪ねて」も好きだけど、この写真展はマジで凄かった。まず写真という物体のもつ存在感。やはり手にとって、いろんな光、角度でみないと解釈も広がらないし、見えるべきものが見えてこない。逆にいえば齋藤さんの写真はそれが見えるものだった。美しく、静かで、どこか風を感じる。私は会場を何周したか分からない。ぐるぐるぐると、ずっと観てた。

***

3月31日(月)WomensHealth「女子スポーツ界からのトランスジェンダー排除は、本当に「公平」なこと?」

私はトランスジェンダーの方に対してはアライでいたいと思ってるし、どんどん門戸が開かれ機会が提供されるといいと思っている。でも、というか、だからこそ、というか、どう考えていいか分からなかった事もあって。それがスポーツ、とりわけハイレベルな競技スポーツについて。だからこの記事はとても勉強になった。「確かに、男性と女性には理論上の違いがあります。ですが、女性たちにより多くのリソースが提供されるようになった今、それらの一部は否定されていくことになるでしょう」「そもそも、ハイレベルでの競技に平等など存在しない」「こうした問題の核心にあるのは、かつては明白であるように思えた境界線が、不明瞭になっていることだと考えられる」どうやら、そもそも私のスポーツ観が古かったみたい。スポーツにおいては、男女二元論に無理が出てきたのかもね。すごく勉強になったし、今後も注目していきたい。国際トランスジェンダー認知の日に。

無料で「草冠結太のダイバーシティ・ニュースレター」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。

すでに登録済みの方は こちら

誰でも
【全25本】ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンだったアレコレ...
誰でも
公園でチョッキを編んでたら
誰でも
娘と音声ガイドで映画鑑賞して気づいたこと
誰でも
【全34本】ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンだったアレコレ...
誰でも
耳で観る彼と映画をみた日
誰でも
AIと編み物してみた
誰でも
明治学院大学のレインボーフェスで思い出した、夏の約束
誰でも
婿と姑が編み物で、15年ごしに分かり合えた話