【全25本】2026年9月ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンだったアレコレ
9月1日(火)シネマ・チュプキ・タバタ10周年記念イベント「ユニバーサル上映とトークの集い」
音声ガイドをやっているご縁で、日本で唯一のユニバーサル・シアターであるシネマ・チュプキ・タバタさんの周年イベントへ。素晴らしい催しだった。音声ガイドの誕生前夜話から、その後の楽しい苦労と広がり。そしてAIをはじめとした未来予想図まで。音声ガイドは今、大手映画の参画もあり、新作映画の25%以上につくようになったとのこと。とはいえ、そこには音声ガイドに対する理解不足や、クオリティのムラといった課題もあり。楽しむことから一つのアートフォームを作ってきた人たちだからこその笑顔と凄みがあった。

9月2日(水)朝日新聞「どう生きたい、自ら決める未来 性的少数者公表、岡山の村長選立候補」
正直、性的多様性に関する認知や理解は、かなり地域差があると感じていて。こちらの候補者も、とても決心が必要だったのではと拝察する。でも、人口700人の村だって、必ず性的少数者はいる。有権者だけでなく、次世代へ与える影響はとても大きいと思う。公約内容でも考えるべきだと思いつつ、次の世代を担う若い人たちが注目してくれるといいな。いろんな人が住みやすい村・町は、これからの日本に絶対に必要だから。
9月3日(木)カンパラプレス「「最初から見えなくなった」17歳の女子高生、土田和歌子と走る 2度目の車いすハーフ【はまなす車いすマラソン2026】」
17歳のルーキーもすごいけど、それをブッチぎって力の差を見せつける51歳のベテランもすごい。私は「はまなす車いすマラソン」という大会を知らなかった。11月には大分の国際車いすマラソンもある。大会運営は大変だけど、もっとあっちこっちで開催されるといい。車いすマラソンのスピードはF1を想起させる。見たらハマる人、絶対増えると思うんだよな。
9月4日(金)山陽新聞「LGBTQの若者支援にじーず 岡山支部設立5周年 月1回の交流会開催「自分らしく過ごして」」
にじーずは「10代から23歳までのLGBT(かもしれない人を含む)が集まれるオープンデーを定期開催している一般社団法人」。私も知っているし応援しているつもりだったけど。こう言っては語弊があるけど、いち一般社団法人の、しかも支社の、さらにしかも5周年が記事になるなんて、本当に素晴らしい。それだけ必要とされているってことだし、それに応え続けてきた、というのは偉業だと思う。そこにきちんと注目する山陽新聞もエラい。地元紙ならではの目線の細やかさを感じた。
9月7日(月)カンパラプレス「道路でパン食い競走! 北海道・名寄の“街なか運動会” コロナ禍きっかけに7回目」
素晴らしいイベント。普段は市民が行き交う街なかが、この日だけの運動会場に。さまざまなユニーク競技が開催されるなか特に人気だったのは、ゴーカートを操るように車いすを動かしながら障害物などに挑戦する企画だったとのこと。車いすでいつもの街を移動してみたことがある。それは障害物だらけだったし、目線も下がるから見えるものも変わってくる。そういう「カラダで感知する体験」でしか多角的な視点は得られない。これ本当に大切。
9月8日(火)シネマ・チュプキ・タバタ 10周年記念誌
あやうく朝の満員電車で泣くところだった。素晴らしい読み物だった。東京・田端にある、日本唯一のユニバーサル映画館「シネマ・チュプキ・タバタ」は今年で開館10周年。それを記念して制作された冊子だった。より多くの人が楽しめるように、すべての作品に音声ガイドをつけ、館内には赤ちゃん席も常設。冊子はその歴史と、感謝と、いろんな協力者の思いが結晶したような内容だった。今日まで続けるには、並大抵の苦労ではなかったと拝察。それをいっさい感じさせない平塚さんの笑顔と人柄は、今なお戦っている人のエネルギーを感じる。チュプキ、すぐにまた行こう。

9月9日(水)初瀬勇輔公式YouTubeチャンネル「初瀬のパラシフトトーク」
パラ柔道のレジェンド、初瀬氏の公式YouTubeがスタート。オープニングが晋平太の「ひかり」なのがめちゃくちゃアガる。さすがヘッズ。トークの内容も、学びあり笑あり涙なしで最高。これは今後も要チェック。
9月10日(木)読売新聞「性的少数者理解深めて ノンフィクション作家執筆 葛藤、いじめ半生本に 水戸市議・滑川友理さん 「私が味方」母の言葉に救われ」
本のタイトルは「いないことにされてたまるか」。ヒップホップを感じる。最高。今は市議を務められている滑川氏。氏の母ちゃんもまた最高。ちょっと記事を読んだだけでも、間違いなく面白いのがわかるわ。
9月11日(金)カンパラプレス「恐竜も参戦!全国から北海道・和寒に集結 「誰もが楽しめる」を目指す玉入れ選手権」
タイトル写真のインパクトよ。北海道で開催された、「玉入れ」日本一を競う大会の記事。賞金50万円、50チームが参加。玉入れに「アジャタ」という競技名がついているのを初めて知った。車いすの部もあるんだけど、障害がなくても同部門から出場できる。このオープンな感じ、いい。
9月12日(土)映画「コール&レスポンス」完成試写会
超名作、出た。福岡・熊本・大分各所の少年院入所者と市民サポーターが、ラップで交流するワークショップのドキュメンタリー。日本初の試み。市民サポーターといっても、いろんな背景のある方々で、中には元加害者(服役経験者)や、被害経験者の方も。青年たちにも過酷な生い立ちがあり、さらにはセクシャリティの話も出てきたり。そこで少年たちは何をスピットしたのか。「俺は加害者だけど、もともと被害者なんですよ」。その言葉が身に覚えのない人なんて一人もいないんじゃないか。とはいえ。青年たちは少年院にいる。取材する立場の大人たちは安全を保証されている。だからコミュニケーションが成立したのかもしれず。シャバにいるバリバリな状態の彼らと、目を見て打ち解けられるかと言うと、私は自信がない。その状態の彼らこそ、助けが必要なのかもしれないのに。この作品は罪と償いとサポートについていくつもの視点をくれる。とにかく頭を使う。クラシックになること間違いない。封切りは12月5日東京から。また見に行こう。

9月13日(日)毎日新聞「同性婚「もう待てない」 79歳パートナーと選んだ司法での闘い」
結婚の平等、同性婚の法改正は、長い歴史の積み重ねの上にある。でも、それは長い時間をかけてよかった、ということではない。結婚する当人の方々からすれば人生には当然タイムリミットがあるし、ご高齢ならなおさら。これまでどれほどのカップルが悲しい別れをしてきたかを思うと、恐怖すら感じる。今年、最高裁の判断が見込まれると言われて、早9月。一刻も早く、文字通り一刻も早く、結婚の自由をすべての人に。
9月14日(月)順天堂大学「学生のアイディアを活かしたパラスポーツイベントを開催」
これはホントにいい企画。私は年に数回はパラスポーツのイベントに行く。そこで毎回思うのは、学生さんのブースはほぼ間違いなく面白い、ということ。まずハズレはなく、大人も子どもも楽しめる。なのでこの順天堂大学のイベントにも興味ある。んだけど。サイトに開催日が載ってない。開催日どころか、概要からして載ってない。しかも千葉県には、名前のよく似たイベントが他にもある。興味あるんだけどなー。。。
9月15日(火)映画「手でふれてみる世界」
東京・田端のユニバーサル映画館「シネマ・チュプキ・タバタ」で、10月17日(土)から23日(金)まで上映。子どもから大人まで、視覚に障害がある人もない人も訪れる、すべての人に開かれた「オメロ触覚美術館」のドキュメンタリー。やばい。この映画、知らなかった。ぜひ音声ガイド付きで観たい。観ねば。

シネマ・チュプキ・タバタにて、映画『手でふれてみる世界』を10月17日(土)から23日(金)まで上映いただきます!本映画を編集くださった早川嗣氏監督の映画『聴く隣人のいるところ』も同日上映、ユニバーサル版は初公開!この機会にぜひ。
9月16日(水)朝日新聞「ありのままの私で歩く 山形の新庄・最上地域で初のレインボーマーチ」
山形県のレインボーパレードといえば「やまがたカラフルパレード」が有名だけど、「新庄・最上レインボーマーチ」も開催。同地域で初。参加者には高校生の姿もあったとのこと。なんかめちゃくちゃ希望を感じる記事。妻の実家に帰ると思う。やっぱりエリアによって認知度や理解度の低い・高いがあるなぁと。だからこのイベントを主催するのも参加するのも、勇気が必要だった人はたくさんいるのでは。約100人の行進者のみなさんにリスペクトを。
9月17日(木)カンパラプレス「「おまえら、こんな負け方をして悔しくないのか!」0対21で怒鳴った私が、32年後にたどり着いた指導」
楽しみにしている、青鳥特別支援学校ベースボール部監督の連載。今回もいい記事だった。「技術面も違えば、精神面も違う。障がいの特性や性格などもよく見極めた上で、指導に当たらなければならない。(中略)その部員のできることを探しながら指導を続ける。その状態を保つのが、私のいう「我慢と忍耐」だと思っている」。部員に限らず、子どもや後輩や部下や、誰かを「育てる」ことをしている人なら、誰もが自戒してしまう話。身につまされた。我慢と忍耐かー。油断してると、その筋力って衰えてくるんだよなー。
9月18日(金)朝日新聞「富山初のプライドマーチ 北陸3県で多様性発信「景色を変えていく」」
なんと、富山は未開催だったのか。今年は北陸3県の団体が連携し、各地の催しを発信するとのこと。石川には「金沢プライドウィーク」がありパレードも開催。福井では「福井LGBTQ+映画祭2026」がある。各地で催しがあって、それが連携して面になっていく。理想的な拡大展開では。無事の開催と成功を祈ってる。
9月19日(土)NHKラジオ「宗教の時間 自分のかけらをビートに乗せて」
私が好きなラッパーFUNIさんの回。アツい。ヤバい。氏は在日2.5世。エスニシティとヒップホップと宗教と、リアルライフ。マイノリティな話のようで、大人はみんな沁みる話だった。語れるのは氏しかいない。とくに映画「コール&レスポンス」の話。少年たちに手を挙げてもらったときのエピソードは鳥肌がしばらくおさまらなかった。同じNHKの「心の時代」のECDさん特集を思い出した。間違いなくマスターピース。神回。
9月21日(月)東京都渋谷公園通りギャラリー「RAW05 ケア×アート ボディーズ!!」
アール・ブリュット等をはじめとする多様な作品展を多く開催している東京都渋谷公園通りギャラリー。今回は身体に生じる「コリ(凝り)」をテーマした企画展。コリをその人固有の記録や生の痕跡と捉え、絵画や立体作品を制作する美術家さんの実践的なプログラム。参加者のコッている部分をTシャツで記録する作品が面白かった。当たり前のことだけど、他者の身体を想像するユニークなチャネルを教えてもらった気がする。

9月22日(火)井上雄彦「リアル 17」
車いすバスケの選手たちを描いた「リアル」。その最新巻の17巻をようやく読んだ。今回も素晴らしかった。タブレットでゲームやってる娘の隣で感動してると、娘がのぞき込んできた。「車いすバスケのマンガ?」そう聞いてくる彼女に、熱くプレゼンしてみた。かねてから彼女とはたびたび試合を見に行ったり、体験イベントに行ったりしてきた。だから飲み込みが早い。リアルのファンになる日も近い。しめしめ。

リアルの表紙。短髪の男性が鋭い視線をこちらに向けながらボールをパスしている
9月23日(水)そなエリア東京
9月を我が家の防災月間としており。家族三人で防災体験学習施設「そなエリア東京」へ。防災体験学習ツアー「東京直下72hTOUR」や、被災地や避難所の様子を再現した実物大のジオラマ展示も。すべての人共通の備えから、多様な事情に合わせた知識まで幅広くカバー。これはみんな行くべき。かなり怖かったりするし。自分一人がサバイブするのも大変だけど、とうぜん家族も守りたい。誰かが手負いなことだってあるだろう。そんなとき自分たち以外の、自分たち以上に困難な状態の人を我が事として捉えられるかどうか。行動に移せるかどうか。正直、自信がなくなった。それくらい生々しい学習体験だった。だからこそ、平時からの準備と心構えが生命線なのだ、とも。帰り道。娘と3.11のこと、関東大震災のジェノサイドのこと、先日の熊本でも差別が剥き出しになってることなどを話しながら帰ってきた。「これ以上怖がらせないで」と怒られた。

9月24日(木)Spotlite「同行援護も視覚障害者のスポーツのきっかけになる。誰もが「外に出たい」と思える社会へ【河合純一スポーツ庁長官】」
めちゃくちゃ情報量の多い記事だった。河合長官になってスポーツ庁のハードが、業務運用が、コミュニケーションが変わったとのこと。コミュニケーションの先に同行援護を位置づけつつ、障害者の行動の自由やスポーツの可能性に言及していた。シュープロ、知らなかった。靴から始まるスポーツのきっかけづくりプロジェクト。私は週プロ(週刊プロレス)しか知らなかった。私がメンバー登録してる映画の音声ガイドだって、映画館まで来てくれないと始まらないわけで。私にできるのは、映画館を訪れたくなるガイドをつくることと、それを広めることなのかな。
9月25日(金)西日本新聞「【社説】LGBT支援策 共生社会の実現はどこへ」
硬派な筆致ながらとても平易で、理解しやすい記事だった。教育や啓発の具体的施策の土台となる基本計画について不足や遅滞を指摘しつつ、前提から疑い本質を突く。正直、私は当初、理解増進法でもないよりは前進では、と思った時期があった。その後いろいろ見聞きして、「こりゃ差別禁止法じゃなきゃダメだ」と早々に意見を変えた。そして今。その時の問題点が尾を引いてカタチになってしまっているように見える。西日本新聞は、こないだも素敵な記事を出していた。地元の名門紙にはマジで頑張ってほしい。
9月28日(月)こここ「インクルーシブな学びを美術館でひらく「“分けない”アートの学び展」が群馬県富岡市で11月1日まで開催中」
このイベントが、ものすごく面白そう。研究者、教員、アーティストがインクルーシブな学びを美術館という場で展開する試み。「あそびと学び」「表現と鑑賞」「障害のある人とない人」「アートとサイエンス」などを分けず、誰もが表現し感じ学ぶ公共の場をつくることを目指す。ネーミングもプログラムも見せ方も、とてもセンスがいい。群馬県か。行きたいな。行けるかな。
9月29日(火)HTB北海道ニュース「LGBTQなどへの差別をなくし多様性を認め合う社会を目指す「さっぽろレインボープライド」が開催」
プライドパレードの先駆者の一つ「さっぽろレインボープライド」が今年も開催。今回で30周年とのこと。継続は偉大。このイベントで、どれだけの人が希望を感じてこれたのだろう。おそらく全国への影響も大きいのではないかと。国際情勢も政治も、多様性に逆風が吹いている状況だから、こういう地元に根ざした活動がとても力強く、心強く感じる。
9月30日(水)視覚障がい者のための「実践・防災セミナー」を開催
IBF(インターナショナル・ブラインドフットボール・ファウンデーション)により運営されているVISI-ONE Innovation Hubが、視覚に障がいのある方を対象とした「実践・防災セミナー」を開催。10月4日(日)東京で。防災に関する基礎知識の習得に加え、自宅のレイアウトの安全シミュレーションや、実際の防災グッズに手で触れて組み立てる実践的なプログラムを展開。被災や防災は知識だけでなく、身体的な慣れがとても重要だと思う。その点ブラサカの団体が運営するこのイベントはとても合理的だし、内容が充実していそう。視覚に障害のある人だけじゃなくて、その周囲の人も、なんなら身近に障害がない人も、いざ助け合うことになる人たちは皆、学びがありそう。だって発災時、目が無事だとは限らないから。私は裸眼だと0.1未満。本当は私のような人も参加したほうがよいんだろうな。
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